がん細胞は、健康な人の体でも1日に約5,000個発生するといわれています。これは、体内の細胞が毎日約6,000億個入れ替わっている中で、新しく作られる細胞の約5,000個に異常が発生しているためです。
がん細胞は、免疫細胞(リンパ球)によって攻撃され、そのつど死滅しています。免疫細胞は、自分の細胞かどうかを見極め、自分の細胞でないと判断するとがん細胞を退治します。
しかし、免疫の働きが低下したり、がん細胞がもともと正常な細胞から発生しているため「異物」と認識しにくかったりして、がん細胞が生き残ってしまうことがあります。
42.5℃以上になるとがん”細胞”は死んでいきます。しかし、”がん”細胞の周囲にある正常な細胞も温められて死んでしまうのではないかと危惧される方も多いかと思います。どうして正常な細胞は死なないのでしょうか。
じつは正常組織では、がん組織と同じようには温められても、血管が拡張して血液がいっぱい流れることによって、血液が車のラジエーターのように熱を運び去ってくれるのです。
ところが”がん”組織の中にある血管は温められても拡張することができないので、ラジエーターの壊れた車のようにオーバーヒートしてしまい、”がん”細胞だけが温められ死んでいくのです。